漢方で疲れやすい身体の体質改善
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一日中だるかったり、疲れやすい、なんとなく調子が悪いなど、ついついほったらかしにしてしまいがちな症状。
実は身体と心の健康の注意信号かもしれません。
なかには貧血や胃腸機能の低下、甲状腺の病気、肝機能の低下など、病気のサインの場合も。
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長い間続く場合は、病気の可能性もありますので、専門医を受診して検査しましょう。
病気に応じた西洋医学的な治療を優先します。
原因となる病気がなければ、疲れやすい身体を根本から整えるを漢方薬がオススメです。
漢方は一人、一人にあった治療を重視しており、病名が同じでも体質や体型、抵抗力、自覚症状が異なります。
診療では西洋医学的治療だけでなく、個人の体質や病気の状態を見きわめながら、多角的に判断して最適な漢方薬を使い分けていきます。
つまり病気でいうと、身体の調子の悪い一部分の症状だけを見るのではなく、身体全体の状態を見るのです。
身体全体がどのような状態であるかを見るために、そしてその人に合った解決方法を導き出すために、主にその人の体質を細かく判断するための「証(しょう)」というものさしでチェックしていきます。
漢方は、身体全体の調子を整えることで、結果的に病気を治していくという考え方なのです。
それに対して、西洋医学は解剖学的に今起こっている症状に注目して、病気の原因を治療していきます。
どちらが良い、悪いという訳ではなく、それぞれの長所を知った上で使い分けることが大事なのです。
疲労は生命エネルギーの流れに障害が現れ始めたと考えます。
疲労が強い場合は「気」が足りない「気虚(ききょ)」の状態。
これが進むと、「血」が足りない「血虚(けっきょ)」の状態に。
漢方薬は、「気」の巡りをよくしたり、「血」を補うことで、体のエネルギーを高めるように処方を行います。
また毎日の生活の中で、少しでもいいので、ストレス解消やリラックスできる時間をつくることも大切です。
「気」が足りない?「気虚」とは
気は、一種のエネルギーで、気虚とは「気」が不足している状態を意味します。
「気」は元気や、やる気の「気」と同じで、人の生理的機能を司る生命エネルギーに相当するものだと考えられています。
重労働や激しい運動をしたあとには、だれでも一時的に気が不足した状態になります。
ですがバランス良く食事をし、睡眠をとれば、翌日には自然に気が回復します。
ですが過労が続くと、気の回復が遅れ、慢性的に気が不足した状態となってしまいます。
それを「気虚(ききょ)」といいます。
気虚の症状
気が不足していると、まずあらわれる症状は疲労倦怠感です。
・疲れやすい
・元気がない
・気力が湧かない
・食欲が出ない
・汗をかきやすい
・息切れしやすい
・不正出血になりやすい
(消化器の機能低下による下記の症状を伴うケースも多くみられます)
・胃がもたれやすい
・下痢しやすい
(気は体を温める作用もあるため、気が不足していると下記の症状も現れやすいです)
・手足がいつも冷たい
・体温が低い
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おすすめの食事
「気」が不足しているこのタイプは、朝食を抜くと、夕方まで体力が持たなくなってしまいます。
朝食は一日の活動源ですのでしっかりととるようにしましょう。
また、胃腸の消化・吸収力を低下させる冷たいもの、生もの、油っこいものは控えましょう。
「補気の王様」といわれる朝鮮人参、牛肉、鶏肉などの肉類や、えび、うなぎ、鶏卵、山いも、などは、食べるとすぐに「気」を充実させるために働きます。
他にも、さつまいも、かぼちゃ、しょうが、ねぎ、豆類、きのこ類などは、胃の消化機能や新陳代謝を高め、気を補うために大切な食材です。
飲み物は氷が入ったものを避けて、なるべく温かいものを選ぶようにしましょう。
おすすめのツボ
《気海(きかい)》
へそから指2本分下にあるツボ。
気を生み出す働きがあり、呼吸器系にも消化器系にも作用します。
温めたり、やさしくなでるようにマッサージしてみましょう
《足三里(あしさんり)》
ひざの皿の外側にあるくぼみから指4本分下にあるツボ。
元気を生み出すツボとして有名です。
胃腸の調子を整える作用もあるので、胃もたれしやすい時にも良く効きます。
生活リズム
忙しく余裕のない生活や睡眠不足は、「気」を消耗してしまいます。
しかも、寝不足だと元気が出ないこのタイプは、寝る時間を削って頑張っても、思ったほどの成果は上がりません。
効率よく仕事や家事を行なうためには、睡眠時間はたっぷりとることが大切です。
また、軽めの運動がストレスを発散し「気」を高めてくれます。
無理してハードな運動をすると、ますます体調が悪化して、疲労が増し、肩こりなどの不調が出やすくなってしまいます。
ウォーキングやヨガなど、ゆっくりした動きで軽めの運動から始めてみましょう!
おすすめの漢方
● 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
● 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
● 六君子湯(りっくんしとう)
● 麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)
漢方薬は薬局でも市販されていますが、医師の診察を受けて自分に合う薬を処方してもらったほうが安心です。
また効果がでるまでには個人差があるので、西洋医学の薬のように即効性があるものではありません。
じっくりと時間をかけながら食事・生活リズムも整えつつ、体質改善していきましょう。
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